2007年12月12日

チカチカ

 

 照明の洪水で夜空に星見えず…「光害」
 

 光あふれた夜景でも、視点を変えれば、空に漏れた光の固まり。それは資源の浪費はもちろん、天体観測や生態系にも影響する「光害」の元だ。
 対策を阻むのは、現代の根強い照明志向。夜空に星も見えないなんて、なんだか寂しい話。

 岡山県井原市美星町は合併前の89年、全国で初めて光害防止条例を作った。街の明かりが空に漏れると、空気中のちりに反射して星が見えなくなるから。
 サーチライトや、看板を下から照らすのは禁止。防犯など生活に必要な照明は構わないが、屋外照明には水平以上に光が漏れないようカバーを設置し、屋内の光は雨戸で漏らさない配慮を求めている。

 環境省も光害対策を自治体に呼びかけているが、今年4月までに条例化したのは、東京都清瀬市など、まだ23自治体のみ。

 光害の影響は、星空だけではない。街頭の光で住民が不眠になるのも、看板の光でイネの成長が遅れるのも、海辺の照明がウミガメの産卵を邪魔するのも光害。

 球状の水銀灯は、四方に光を飛ばして消費電力は250キロワット。地面だけ照らす傘付きのメタルハライドランプなら同じ光量でも70ワットで済む。

 環境省の試算でも、屋外照明の光が空に漏れるのを防ぐだけで、年間20万トンの二酸化炭素削減につながるとか。夜11時から6時間、光を75%に抑えると120万トンの削減になるという民間試算もある。

 とはいえ、最近は発光ダイオードを使った電飾看板も急増。「目立つために明るさを増す競争が止まらない。暗さがあるからこそ明るさはひきたつのに」

 70年以上前、谷崎潤一郎は「陰翳礼賛」でニッポンの美を影に見いだした。畳の和室や漆器など、伝統の品々は、あんどんやロウソクの照らす闇で美しさが際立つのだと。

 チカチカ大全盛の今、そんな感覚は過去の遺物か。「コンビニやファミレス。いまや明るい所は入りやすさの象徴」。

 そして住宅街にまで電飾が広がる照明信仰には「確かに子供は喜ぶ。大人も…それに近づいたのか」
朝日新聞12月11日付 より引用


 「クリスマスを控え、家庭でのイルミネーションが花盛り…節電に心がけている家庭もあるようですが、それにしても資源や生態系との調和をどう図っていくか、もっともっと考えてほしい」と私は思っております。






 


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Posted by やんち at 07:53│Comments(0)サプリメント
 
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