2008年05月13日
日本の当たり前

【週明けのエッセイ】 日本の当たり前 より
講演のあと、いろんな方のご感想をお聞きしますが、
「驚きました。何か始めようと思います。
でも生活がありますから、大したことはできませんけどね」
とよくおっしゃいます。
それでいいと思います。
でもここでちょっと……。
生活とは何でしょう。
この地球上で
平均的日本人の生活をしている人は、
つまり一日三食が当たり前、
毎日お風呂に入るのが当たり前、
電気、ガス、水道は自由に使えるのが当たり前、
テレビ、冷蔵庫、エアコン、マイカーが当たり前
と考えている人は地球上で10人に1人です。
ところが世界には、
電気のない生活をしている人が20億人、
飢餓状態(一日一食以下、1000キロカロリー以下)の人は
10億人以上います。
私たちはこれらの人と比べると
100倍のぜいたくをしています。
「生活がありますから」という意味は
その生活を続けること、
その生活を維持するための収入を得ること、
さらにその生活の老後20年分、30年分のお金を貯めること、
これはすごいことではないでしょうか。
地球上の1割の人がこのような生活をしていることで、
地球がここまで破壊されているというのに。
そして残る9割の人が、このような生活を夢見て
伝統的な生活、自給自足を捨てて
狂ったように経済拡大という、環境破壊を始めているというのに。
「何をしろと言うんですか」と怒らないでください。
どうぞ真剣に考えてください。
事実、実態を知ったならば、
本当に分かったならば、
何をしたらいいかは十分お分かりだと思います。
それは生き方の問題です。
子どもたちに何を残すのか、
未来に何を託するのかを決めるのは自分です。
できることはたくさんあります。
私も講演や本の中で、たくさん提案しました。
どうぞ職業や役職や立場ではなく
お父さんお母さんとして、
お金の観点ではなく、
いのちの観点から考えてみてください。
Posted by やんち at 05:01│Comments(0)